〇学校側:教員指導の下で報告を完成 保護者は細部のサポートを行っただけ
称賛の声が上がる一方で、違う見方をするネットユーザーも存在する。「これは、一見素晴らしい教育活動のようだが、実際には、保護者がかなり介入したのではないか。生徒たちの本当のレベルを反映しているとは思えない」という声があった。学校側は、このような意見に対し、「保護者は、一部の細かなサポートを行ったに過ぎない。ほとんどの内容は、教員の指導のもと、生徒たち自身が完成させた」と強調している。
保護者は一体どれくらい関わったのだろうか?同クラスで算数の授業を受け持っている易博先生は、「研究のプロセスで、保護者は、計算ソフトを探すことや、折れ線グラフを作成するなど、ごく一部の細かい点でサポートをしただけだ。それ以外の数学的分析は全て、生徒たち自らが完成させた」と話した。
同じくクラス担任の連潔先生は、「前学期では、教員はすでに生徒たちに蘇軾の詩詞の精読を指導した。今学期になると、生徒たちは各学科の知識を総動員すると同時に、資料調べやアンケート調査を通じて、蘇軾に関する様々な調査を行った。報告書作成の過程では、生徒たちは、一文字一文字すべてを自分自身で練り上げた」と語った。
〇同校児童にとって課題研究は「慣れっこ」に
3年生の後期が始まると、同小学校の生徒たちはすでに「種子成長日記」、「地下鉄への煙霧の影響」、「運動場実物測量」など、十数項目にわたる課題研究を進めていった。「種子成長日記」をつける際には、生徒たちは毎日、種の成長スピードや葉の変化を記録し、データに対して帰納・総括を行った。その総括を通じて、平均値に対する概念を理解できた生徒もいた。「それはまさに、教員が次に説明したかった内容だった」と連潔先生。
魯迅を研究した際には、魯迅の資産管理について取りまとめた生徒がおり、「魯迅は不動産購入に興味があった」と面白い結論づけた。また、魯迅が唐辛子や映画鑑賞を好きだったことを発見した生徒もいた。このほか、魯迅の創作習慣、服装の好み、好きな色、恋愛経験をめぐる研究まで飛び出した。
煙霧の地下鉄への影響に関する研究では、ある生徒が、保護者の同伴のもと、北京の地下鉄駅7駅に出向いて、大気の質指数を測定し、「地下鉄の大気の質と地面とは、違いがない」という結論に達した。この生徒は、人々に、地下鉄構内でもマスク着用を呼びかけたほか、関連部門に対して、地下鉄駅に空気浄化装置を設置するよう提案した。
清華大学付属小学校の竇桂梅校長は、「わが校の6年生の生徒たちは、3年生の時から、各種課題研究を行ってきた。通常、生徒が初めて自主的にテーマを選ぶときには、範囲が広すぎて意味のないテーマを選んでしまう傾向は避けられない。よって、教員がまず7、8種類の大きな研究の方向性を提示し、それらをさらに細分化して数十項目の小テーマを設定する。その後、資料探し、アンケート調査、分析、フィードバックなど一連の作業を進めていく」と紹介した。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年10月16日
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