国務院はこのほど、「新世代人工知能(AI)発展計画(以下、計画)」を発表し、AIがこれからの国際競争の鍵を握るという状況を踏まえ、全国民を対象としたAI教育プロジェクトを段階的に推し進める必要があることを明示した。小・中・高校教育段階で、AI教育に関する授業科目を設け、プログラミング教育を徐々に展開していく。また、AI学科を新設することで、複合型人材を育成し、中国AI人材のレベルアップを図る。中国中央テレビ(CCTV)新聞が報じた。
〇2030年までに世界で主要なAI革新センターを形成・発展
中国AI技術の全体発展計画において、中国新世代AIの「三歩走(三段階ステップアップ)」発展戦略も、以下の通り明確に打ち出された。
【2020年】
AI全体技術・応用レベルは世界先進レベル並みになり、AI産業は新たな重要経済成長スポットとなり、AI技術の応用は民生改善のための新たな方法となる。
【2025年】
AI基礎理論が重大なブレイクスルーを実現させ、一部技術・応用が世界最高レベルに達し、AIは中国における産業アップグレード・経済モデルチェンジの主な動力となり、スマート社会建設が大きな進展を得る。
【2030年】
AI理論・技術および応用の全体レベルは世界最先端レベルとなり、世界の主要AI革新センターとなる。
〇小・中・高校にAI教育科目を設置 プログラミング教育を推進
「計画」によると、全国民を対象としたスマート教育プログラムを実施し、小・中・高校にAI教育科目を設け、プログラミング教育を段階的に推し進め、社会の人々が楽しみつつ学べるようなプログラミング学習ソフトやゲームの開発・普及を促進する。AIコンテストの開催を支援し、様々な形式によるAI科学普及創作活動の展開を奨励する。
2017年「義務教育小学校科学学習課程標準」では、小学校における科学教育をさらに強化する目的で、2017年秋学期から小学校の科学教育課程の開始学年を1年生に引き下げることが定められた。原則として、1年生と2年生には1週あたり1コマ以上の科学教育授業を行うこととし、3年生から6年生の標準コマ数は従来通りとなった。
〇高等教育:修士・博士課程学生対象に「AI+X」モデルを構築
「計画」によると、AI分野の学科配置をさらに改善し、AI専門学科を新設し、AI分野の一流レベル学科建設を推し進め、試行学院・大学にAI学部を早急に設置し、AI関連学科の修士・博士課程の学生募集定員を増やす。
大学に現存する教育内容をベースとして、AI専門教育の内容充実を図り、「AI+X」複合専門育成という新モデルを構築し、AIと数学、コンピューターサイエンス、物理学、生物学、心理学、社会学、法律学など、各学科の専門教育とのオーバーラップ・融合を重視し、ハイレベルのAI起業家・チームの育成に努める。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年8月29日
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