四川省九寨溝でマグニチュード(M)7.0の地震が発生したことで、現地の観光業は極めて大きなダメージを被り、今年の九寨溝の観光ピークシーズンは例年より早く終わることとなった。九寨溝をはじめとする四川観光業界は地震後、「氷河期」に突入。業務規模は大幅に縮小し、全面的な回復までにはまだ時間がかかるという。
成都童話假期旅行社が昨年取り扱った九寨溝への観光客は20万人を上回り、同社は九寨溝観光を扱う旅行社としては、四川省内最大手となっている。地震発生後は、旅行を中止した顧客に対するツアー代金払い戻し業務のほか、旅行業務全般がほぼ停滞するという事態に陥った。毎年6月から10月は、九寨溝観光のピークシーズンだが、地震によって同社は深刻な赤字に陥る見込み。社員のリストラを避けるために、同社は先週から新たな四川省観光ルートを開拓し、九寨溝中心の観光ルートからのモデルチェンジを試みている。
世界自然遺産に指定されている九寨溝は、四川省で最も有名な観光地であり、昨年の観光総収入は90億元(1元は約16.4円)に達し、アバ・チベット族チャン族自治州の観光総収入の約3割を占めた。九寨溝地震は、省全体の観光の魅力を引き下げただけではなく、関連業界にも明らかなマイナス影響をもたらした。
地震発生後、航空会社大手各社は次々と、九寨溝路線の運航を取りやめた。だが、四川航空は、成都と九寨溝を結ぶ往復旅客輸送定期便を近く復活させる予定という。
現在、九寨溝の再建・復興が議題として取り上げられ、再建方案は年内に完成する見通しだ。今のところ、観光地復興のスケジュールは発表されていないが、四川省は九寨溝景勝地について、全面的なアップグレードを実施することで、観光客の安全に対する信頼を取り戻し、九寨溝独自の魅力を一日も早く世間に広くアピールすることを目指している。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年8月28日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn