先ごろ北京で閉幕した第600回香山科学会議学術シンポジウムで、国内外の専門家40人以上は議論を踏まえた上で、バイオエアロゾルは大気中の粒子状物質、特にPM2.5の重要な成分である点について意見が一致した。人と動物などはバイオエアロゾルを吸引すると、呼吸器系疾患、微生物感染、アレルギーなどを引き起こす。科技日報が伝えた。
バイオエアロゾルとは、大気中の細菌、ウイルス、真菌、その副産物などを指す。大気中のバイオエアロゾルはSARS、H1N1インフルエンザなどの大規模な感染を引き起こし、しかもバイオエアロゾルによる呼吸器感染症は人類にとって4番目の死因となっている。世界保健機関(WHO)の統計データによると、毎年300万人弱がこれにより命を落としており、低年齢の児童にとっては最大の死因になっている。
北京大学環境科学・工学部の要茂盛研究員、香港大学の李玉国教授らはシンポジウムで、エアロゾル、特に伝染病患者や動物などが排出するバイオエアロゾルは感染症の発症と流行の中で重要な力を発揮するが、耐薬品性を持つ遺伝子の大気中における拡散は伝染病の被害をさらに拡大するとした。
要氏は、「バイオエアロゾルは大気の化学反応と汚染物の転化に関与する可能性がある。細菌が煙霧の形成で一定の力を発揮するかについては、研究が必要だ。大気品質を分析する際に、粒子状物質の濃度だけでなく、生物成分の毒性と健康への影響を考慮するべきだ。これには微生物やアレルギー物質の呼吸、人体の交流などが含まれる」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年7月11日
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