中国の大学生は現在、卒業シーズン、就職シーズンを迎え、「95後」(1995年から1999年生まれ)の今年の大学卒業生の多くがすでに「起業」グループに加わっている。「ネット小説に夢中になっている」という王さんもその一人。王さんは、客がセルフサービスで自分の好きな花を選び、代金を支払うという店員のいないユニークな花屋をオープンさせた。王さんのこのアイデアは同級生たちに鼻で笑われたものの、予想外だったのは、オープンしてから一度も花を盗まれたことがないどころか、好奇心の強い若い客が多く訪れているという。北京晨報が報じた。
無人の花屋を開くことになった理由について、王さんは、「いつ客が花を買いに来るか分からない。スマホを置いて客に花の説明をしていると、集中して小説を読めない」と、「小説に夢中」になっていることと無関係でないことをやや自嘲気味に説明した。小説を集中して読みながら、人と少し違うことをしたいと思った王さんは無人の花屋を開くことにした。
王さんの観察、調査によると、95後の多くは買い物の時に、店員からいろいろと勧められるのを好まず、自由に品定めができる環境を好んでいるという。「品定めの時に必要なことは、スマホのアプリが全て解決してくれる。例えば、花の種類を知らなければ、アプリ『手机百度』でスキャンすれば、花の名前だけでなく、花言葉の紹介まで検索できる。そして、支払いは微信(Wechat)や支付宝などの決済サービスがとても便利」と説明する。
同級生たちの「花が盗まれるのでは?」という懸念についても、王さんももちろん考えたことがあり、「完全にほったらかしにしているのではなく、毎日不定期に店に行く。また、店の経営コストは安く、盗まれてもそんなに大きな損失はない。今の若者はオープンな思考で、互いの信頼感も強い。僕はみんなのことを信じている。もちろん、おもしろい方法だと思うからやっているというのが大きな理由で、将来の就職や起業のために経験も積むことができる」と話した。
この花屋の経営は好調といい、自分の時間をたくさん作れるだけでなく、たくさんの客が来店している。さらには、噂を聞いて、この店を一目見ようとわざわざやって来る人もいるという。
今回の花屋オープンで学んだことについて、王さんは、「今の大学生は頭がやわらかい。いろいろと頭で考えていると、時々おもしろいアイデアが出てきて、予想もしなかった結果を生むこともある」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年4月19日
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