スペイン貿易投資庁がまとめた最新の統計データによると、2016年にはスペインの対中国輸出貿易が過去最高を更新し、輸出額は前年比14.8%増加して、初めて50億ユーロ(1ユーロは約118.2円)の大台を突破した。スペインは今や欧州連合(EU)の中で対中輸出の伸びが最も速い国であり、今年もすばらしい成果を上げるものと期待される。
16年のスペインの対中輸出額は50億3200万ユーロに上り、このうち農業副産品の牽引効果が最も大きく、58%の伸びを達成した。スペインEFE通信社の報道によれば、中国に輸出された農業副産品のうち、豚肉製品だけで輸出額は7億ユーロに達し、輸出量は42万トンに上った。また16年のオリーブ油の対中輸出は同14%増加、ワインは同23%増加、ビールは同45%増加、それぞれ増加した。
同庁によると、「スペイン経済の回復、工業の競争力上昇が対中輸出貿易の発展を推進した重要な要因の一つだ。スペイン政府が経済危機のさなかに実施した改革措置によって企業の製造コストが低下し、国際市場における競争力が大幅に向上した」という。
スペイン貿易投資サービス協会のラファエル・カスカレス代表は、「近年、スペイン・中国両国の貿易は『蜜月期』に入った。一方でスペイン政府は自国企業の対中輸出を奨励し、貿易の全面的開放の段階に入った。また一方で中国は経済構造の改革を進めており、スペインの貿易のために積極的な環境作りを行っている」と指摘した。
全体としてみると、スペインは中国のEUにおける6番目の貿易相手国であり、中国はスペインのEU外部での1番目の貿易相手国だ。16年の二国間貿易額は278億ドルに達した。スペイン政府はより多くの対中輸出の可能性を積極的に探っている。昨年、スペインは有核果実の対中輸出を初めて許可された国になり、現在はブドウと鶏肉の許可を申請中だ。
カスカレス代表は、「現在、スペインの国内情勢と欧州情勢はともに順調だ。スペインの対中輸出はスタートが遅かったが、中国にはスペイン製品への需要があり、両国企業の協力の意欲は高い。また中国が提唱したアジアインフラ投資銀行(AIIB)や『一帯一路』の呼びかけは、いずれもスペインにより多くの資金調達の機会や貿易の機会を提供することになった」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年4月5日
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