成都石室天府中学の文系コースの高校3年生の生徒43人が、「人とロボットの対戦」を受けてたった。彼らの相手は、国家863スーパーブレイン計画が開発した「受験ロボット」だ。同ロボットは研究開始から4年余りを経ており、今回初めて生徒と対決することになった。成都商報が伝えた。
今回の対戦に参加した3年生の◆雨佳さん(◆は人かんむりに示)は「私たちは人類を代表して、戦うみたいだ」と語り、責任の重さを感じるとした。そして囲碁プログラム「AlphaGo」の戦績に思いを馳せ、彼女と多くの生徒はプレッシャーに押しつぶされそうになったという。しかし2時間後、43人は平均点106点の成績で、93点の同ロボットを打ち破った。
数学教師の蒋奎先生は「試験内容は実はさほど難しくなく、生徒たちが普段解いている問題よりもやさしかったくらいだ。生徒の平均点は110点前後になると予想していた。しかしロボットの成績も、2016年の四川省の高校生(文系)の、数学の平均点を上回っていた」と話した。
尹晗蘊さんは112点を記録。彼女は、人工知能は「機械的」だとし、「最後の問題をもし解けなかった場合でも、私ならば当てずっぽうで数字を記入し、偶然で正解することもある。だがロボットにはそれができない」と語った。
記者は同ロボットを開発した、成都准星雲学科技有限公司を取材した。同社の林輝CEOは記者に対して「同ロボットは国家863スーパーブレイン計画が開発を担当するロボットで、研究開始から4年余りで初めて生徒との対決を経験した」と述べた。
林氏によると、同ロボットに毎日、10枚の問題を入力するという。「試験の内容を入力すると、ロボットは解答を始める。この人工知能は実際にはサーバーで、アイテムバンクではない。小学校から高校までの7000題以上の出題ポイントを学ぶことができ、その演算量は2の800乗だ」ということだ。
また林氏は、「同社はロボットに応用問題などを練習させていない。ロボットは今回の試験に含まれる投資や財テクなど、人類社会の常識を理解できない。問題を理解できなければ、この問題が何を試そうとしているのかを推測するしかない。ロボットにはまた、バグも存在する。試験前は点数が90−110点になると予想していた。今後も問題の入力を継続し、応用問題の練習を加え、バグを修復していく」とした。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月17日
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