通常の道路上の粒子状物質を測定した研究によると、ベビーカーに乗る乳幼児は道路が混雑する時間帯において、しばしば大気汚染が集中するホットスポットにさらされることが多い。中国科学報が伝えた。
英サリー大学のPrashant Kumar氏とその同僚は、同校とある小学校の間の、2.7キロの道路の汚染水準を記録した。彼らは32日間にわたり、データを朝と午後の1日2回収集。ベビーカー内と大人の顔の高さの汚染水準をそれぞれ測定し、子供と両親の汚染の程度を調べ、上記の結論を導き出した。
この道路区域は汚染水準の変化が激しく、うちホットスポットは交差点とバス停の2カ所だった。研究によると、早朝は小さめの粒子状物質の濃度が高い。これは交通量が多いためだ。午後の場合は、大きめの粒子状物質が多い。
大気汚染は呼吸器系に一連の悪影響を及ぼし、子供は特にそれに弱い。幹線道路付近で生活する子供は、喘息や肺炎にかかったり、肺機能が低下する可能性が高い。ある研究では、人の脳内から金属汚染物質のナノ粒子が見つかり、アルツハイマー症の原因になりうることが分かっている。
ロンドン大学クイーン・メアリー校のJonathan Grigg氏は「保護者が汚染を避けるため、別の道路を選ぶのは困難だ。なぜなら都市部で外出する場合、人々は最も効率的なルートを選ぶからだ。しかし政府には道路上の排ガスを減らす義務がある。旧式のディーゼル車の使用を禁止するだけで、大きな効果がある」と提案している。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月13日
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