中国の確実な貧困者支援、世界に新たな構想もたらす

江西省高安市は貧困村で貧困脱却産業を育成し、村民の増収を促している。写真は23日、高安市石脳鎮陳羅村の食用キノコ開発基地内で、村民がしいたけを収穫する様子（撮影・彭松林）。

　グテーレス国連事務総長はこのほど独ミュンヘンで、脆弱な国際情勢を迎えるなか、発展は衝突予防の重要な手段だと表明した。グテーレス事務総長は中国の貧困対策の成果を高く評価し「中国がこの10年間に渡り、世界の貧困対策で最大の貢献を成し遂げた国であることを忘れてはならない」と指摘した。人民日報が伝えた。

　人口が13億人を超える中国は、世界の脱貧困数が最多の国であり、また世界で率先してミレニアム開発目標を達成した国でもある。中国ではこの30数年間にわたり7億人以上が貧困から脱却しており、農村部の貧困人口は2015年に5575万人まで減少した。世界の貧困脱却への寄与度は7割以上に達している。

　中国の習近平国家主席は終始、貧困対策に深い思い入れを抱いており、その就任早々、確実な貧困者支援という方針を打ち出し、2020年までに現行基準にもとづく全国農村部貧困人口の100％貧困脱却、貧困県のレッテル返上を実現し、共に全国小康社会に進むよう求めた。そこで中国は省・市・県・郷・村という5レベルの貧困者支援実施責任制というガバナンス構造を形成した。中国の農村貧困人口は2013-16年にかけて、毎年1000万人以上減少し、累計5564万人が貧困から脱却した。貧困地区農村部住民の所得増加率は全国平均水準を上回り、貧困層の生活水準が大幅に向上している。

　中国の確実な貧困者支援方針を具体的に見ると、支援対象、プロジェクトの手配、資金の使用、措置の実行、村による人員派遣、貧困脱却の成果・効果の確実性を強調している。貧困対象者に各種政策のメリットをもたらし、「一人の脱落者も許さない」ことを目指す。

　確実な貧困者支援は、中国の貧困対策の新局面を切り開き、かつ多くの発展途上国の見本となった。習主席は「世界の貧困脱却を加速」、「貧困脱却と発展の協力を強化」、「多元的・自主的・持続可能な発展を実現」、「国際発展環境を改善」などを提案し、国連と発展途上国はこれに積極的に応じ、高く評価した。

　中国はさらに終始、南南協力を積極的に展開しており、その他の発展途上国に対して可能な限り、いかなる政治的条件も伴わない援助を行っている。多くの発展途上国、特に後発発展途上国の貧困脱却を支持・支援している。中国は60年以上に渡り、166の国と国際機関に4000億元ちかくの援助を行い、支援スタッフを60万人以上派遣している。（編集YF）

　「人民網日本語版」2017年2月28日