中国のシンクタンク「中国グローバル化研究センター(CCG)」は22日、「中米国際人材新政シンポジウム」を北京で開催し、「米国の移民政策が厳格化されるというチャンスを活かし、国際人材政策をさらに開放する」と題した研究報告を発表した。同報告では、中国がより開放的で受け皿が広く柔軟性の高い国際人材導入システム構築を目指し、外国人の永住許可申請条件のさらなる緩和などの十項目にわたる提案が盛り込まれている。人民網が伝えた。
同報告は、中米両国の移民政策、システム、現状に対するきめ細やかな分析に続いて、「現在、米国が全世界からの移民の受け入れ政策を厳格化していることは、より開放的で受け皿が広く柔軟性の高い国際人材導入システムの構築を目指す中国にとって絶好のチャンスである」と指摘している。だが、中国は今のところ、中国版「グリーンカード」の申請条件が極めて厳しく、関連法律法規および管理・サービス機関が不十分であるという問題を抱えており、世界の人材競争における中国の競争力を弱める結果となっている。
この問題について、同報告は査証・永住許可証・移民法・移民法など8分野10項目の提案を出している。この提案には、次の事項が含まれている。
〇在中永住居住の申請条件をさらに緩和する
〇中国版「グリーンカード」の申請から発給までの時間をより短縮する
〇永住許可から中国籍取得への転換を制度化する
〇留学生については、中国での就労・実習の制限を緩和し、留学生就労ビザの発給に一層力を入れる
〇移民法を制定し、移民局を設立し、国際人材の導入、人材移民、管理に関する具体的操作を法制化し、サービスと管理の最適化に努める
研究報告発表会において、CCG特任シニア研究員兼国務院参事官の陳全生および胡本鋼、CCGシニア研究員で中央組織部元副巡視員の胡建華、CCG特任シニア研究員の黄文政の各氏が、開放的で受け皿が広く柔軟性の高い国際人材導入システムを中国が構築するにあたってのチャンス、課題、対応措置などについて意見を分かち合った。
2008年に創設されたCCGは、中国におけるグローバル化戦略、人材国際化、企業国際化などの分野に特化した研究に携わっており、これまでに、「中国留学発展報告」、「中国海外帰国者発展報告」、「中国国際移民報告」、「海外華人華僑専門家報告」など多数の青書を出版している。また、「中国村人材新政21条」など様々な国際人材政策の推進および中国が加入している国際移民団体の発展にも寄与している。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年2月23日
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