習近平国家主席は17日、スイス・ダボスで世界経済フォーラム2017年度年次総会(ダボス会議)の開会式に出席し、「共に時代の責任を担い、共に世界の発展を促進する」と題する基調演説を行った。人民日報が19日付で掲載した「国紀平」署名記事は「習主席の演説は世界経済をどう見て、どうするかについて中国の答えを示し、経済グローバル化のプラスの効果を積極的に誘導する中国の主張を打ち出し、世界第2の経済大国、世界経済ガバナンスの重要な参加者としての中国の決意と自信を示した」と指摘した。記事の概要は以下の通り。
世界を悩ませる問題を単に経済グローバル化のせいにするのは事実と異なるし、問題解決の助けにもならない。経済グローバル化の歴史が教えるものは何か。その極めて重要な1つは、人の受け売りをして「経済グローバル化はだめだ」と言うのは眼前の問題の解決に無益であるのみならず、問題解決のコストを高めるということだ。また、歴史の変遷という長期的視点に着眼すれば、経済グローバル化の変遷の大きな方向を正確に把握して初めて、現在の苦境を脱するための導きが得られる。
経済グローバル化への融合という選択は、反グローバル化の声が常に経済グローバル化のプロセスに伴ってきたという事実を無視することと等しくはない。なぜ経済グローバル化には常に疑問を呈する声がつきまとうのか?現在の反グローバル化思想は国際的に特に欧米諸国で集中的にわき上がり、激化している。その深層の原因は何か?結局のところ、経済グローバル化の「両刃の剣」という内在的特徴による必然的結果だ。まさに習主席が指摘したように「世界経済が下降期にある時、世界経済の『パイ』を大きくするのは容易でなく、小さくなりさえする。成長と配分、資本と労働、効率と公平との矛盾は一層際立ち、先進国、発展途上国共に圧力と衝撃を感じる。反グローバル化の声は、経済グローバル化プロセスの不足を反映しており、われわれはこれを重視し、熟考すべき」なのだ。
まさに経済要素と政治要素、国内問題と国際問題の相互交錯が、経済グローバル化の将来に多くの不確定性を加えている。「反グローバル化症候群」の治癒は、根本的に成長、ガバナンス、発展モデル面で現代世界の抱える問題の有効な解決にある。これについて、習主席は中国の案を明確に示した。▽革新による駆動を堅持し、活力に富む成長モデルを築く▽協同・連動を堅持し、開放・ウィンウィンの協力モデルを築く▽時代に合わせた進歩を堅持し、公正で合理的なガバナンスモデルを築く▽公平・包摂を堅持し、均衡ある誰にも恩恵をもたらす発展モデルを築く。
現在世界は中国への期待を一層高めている。これは中国の道の成功が世界に与えた自信だ。道が運命を決定する。まさにこの自国の国情に沿って確立した、人々の利益を最重要視する、改革・革新の、開放の中で共同発展を図る道によって、中国は自らが大きな発展の成果を得ただけでなく、世界にもチャンスを提供したのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年1月19日
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