中国国内で小型家電を購入する場合、以前は普通、箱を一回開けてもらって検査してから家に持ち帰ったものだ。多くの商業施設にはテストエリアが設けられており、専門のヘルプスタッフが顧客のために家電のテストをしていた。日本に来てから気付いたのは、日本では大小にかかわらず全ての家電を購入する際、顧客は皆サンプルを見て、お金を払ったらそのまま家に持ち帰る点だ。この細かいところから日本人が商品の品質を信用していることがわかる。そして日本製の品質の高さは日本の職人たちの「匠の精神」と切っても切り離せないのだ。新華デイリーテレグラフが伝えた。
世界的に評価されている日本の「匠の精神」は、実は中国文化の影響を深く受けている。キャノングローバル戦略研究所(CIGS)の瀬口清之研究主幹は、「日本の『匠の精神』は中国の伝統的な思想と日本固有の精神の融合であり、職人と農民は皆自分の仕事を『天職』と考え、天には絶対忠誠でなければならないため、全力を尽くして仕事をするのだ。しかし現在の中国では『匠の精神』の伝統がきちんと生かされておらず、日本に学ぶべき点がとても多い」としている。
日本の「匠の精神」の育成は、社会の「職人」に対する敬意と切り離すことはできない。日本ではブルーカラーとホワイトカラーの分化が中国ほど深刻ではなく、ブルーカラーの給与水準もとても高いレベルとなっており、職種によってはホワイトカラーを超える場合もある。筆者は日本でいくつかのメーカーの工場を見学したが、工場労働者たちの磨きに磨きをかけ、極限まで追求する「匠の文化」が大変印象深かった。わずかに傷のある商品でたとえ肉眼では確認できない程度だったとしても、出荷してはいけないのだ。
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