2016年5月31日  
 

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論争の絶えないオバマ氏広島訪問、安倍氏の憲法改正の新たな口実に (2)

人民網日本語版 2016年05月31日14:21

■改憲推進の新たな契機

安倍氏が実現に力を尽くし、心から歓迎しているのには理由がないわけではない。指摘されるように、安倍氏がオバマ氏から贈られたのは「手厚い贈り物」だ。7月の参院選を前にした安倍氏にとって、国民の支持率を高め、得票数を伸ばすことは喫緊の課題だ。「G7サミットの開催とオバマ氏の広島訪問が安倍政権の『外交的成果』となり、次の選挙で加点となることは間違いない」と呂氏は指摘した。

国民の支持を勝ち取るのであれ、選挙で勝利を勝ち取るのであれ、安倍氏の最終的目的はやはり改憲だ。安倍氏はオバマ氏の広島訪問を利用して、改憲推進の新たな契機を探ると一般的に見られている。「安倍氏が戦後日本の平和主義を反対に利用しようとしているのは明らかだ。つまりオバマ氏の広島訪問を利用して、日本がすでに平和国家であるうえ、世界平和の維持に一層積極的な役割を発揮できると強調して、改憲推進の新たな機会とするのだ」と、国際関係学院国際政治学部の孟暁峰准教授は指摘した。

広島でのオバマ氏の言動も安倍氏への「援護射撃」となった。オバマ氏は広島で多くのことを語ったが、当時の全ての悲劇の源が日本による軍国主義侵略戦争の発動にあることは明言しなかった。「オバマ氏がこのように戦争の因果関係を曖昧にしたことは、日本国内の歴史修正主義をさらに助長し、最終的には『被害者』としての日本のイメージを強め、日本国民をミスリードして第2次大戦について誤った歴史認識を抱かせ、改憲の口実を得るよう安倍氏に利用されうる。つまり『平和憲法』は特定の時期に米国が押しつけたものなので、今改正する必要があるというものだ」と呂氏は指摘した。

実際、以前安倍氏が憲法改正案を打ち出した重要な理由の1つが、まさに戦後日本が課せられた制約はすでに時代後れだとの考えだ。


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