深セン統計局の統計によると、昨年12月末、全市金融機関(外資を含む)資金残高は前年同期比15.6%増の5兆7778億9000万元で、広州の同じ時期より3ポイント近く高い数字となった。昨年の株価上昇で最も恩恵を受けたのが深センだ。加えて深センは不動産情勢も上々で、資金総額の成長速度も速い。広州と深センの資金規模の差は1兆5000万元近くに及ぶ。
広東省総合改革発展研究院の彭澎副院長は、広州が一線都市の他の三都市と比べ資金規模成長速度がやや遅い理由を三つ挙げた。一つ目は、近年広州の不動産市場はやや落ち着いており、現在不動産価格は他の三都市の約半分で、蓄積される資金もやや少ないこと。二つ目は、北京、上海、深センの上場企業の数は広州より遥かに多く、この三都市は基金やプライベート・エクイティ・ファンドといった金融機関が最も多い都市でもある。彭副院長は、「広州ではほとんどが卸売り市場や小さな店舗を開いて商売をしている程度で、大金持ちよりは小金もちが多いといえる」と指摘する。三つ目は、広州は近年、産業イノベーションや新興産業の発展の面でやや遅れており、産業構造転換のスピードの遅さが資金の集中に影響している。
しかし、広州の資金総額成長速度が遅いとしても、全国トップ4の地位を維持することは短期的にみてなんら問題はない。広州に続く成都(5位)との差は1兆元以上あるのだ。成都のあとには、杭州(6位)、重慶(7位)、天津(8位)、南京(9位)、蘇州(10位)と続いている。(編集MI)
「人民網日本語版」2016年3月24日