一般的にはこの世に無料の昼食はないと言われているが、このほど福建省福州市の市街地でチャリティ菜食レストランがオープンした。特別なのは毎日午前11時から正午12時までの1時間、誰であっても美味しい昼食を無料で食べることができることで、「残さず食べ切ること」というのが唯一の条件だ。3月9日、店に出向き取材を行なった。
200平方メートル近くの食堂にはいくつかのテーブルとイスが置かれており、客たちが食事を摂っている最中だ。ぐるりと一周見渡すと、壁には孔子像と節約を呼びかける書画などが掛けられおり、至るところに伝統文化の要素が現れている。厨房ではアツアツの料理が次々とでき上がっている。よく見ると、昼食には野菜、ご飯、スープがセットになっており、店の客は80歳過ぎの高齢者や20歳を超えたばかりの若者もいる。特筆すべきなのは客が殆ど食べ物を残しておらず、レストラン内全てにおいて食べ切っている。
こんなにも大きな菜食レストランなら毎月の賃料、水道代、電気代、食材費が大きな支出になっているはずだが、陳仁光店長は取材に対し、「レストランのスタッフは基本的にボランティアで、彼らはここでご飯を食べに来る人を『家族』と呼んでいる。どんな職業やどんな身分の人でも、毎日午前11時から正午12時には無料の昼食を食べることができる。食事した客が店を出た後、ここで受け取った思いやりの心を他に人に与えて欲しい」と話す。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年3月10日