中国老齢科学研究センターと社会科学文献出版社は24日、共同で高齢者にとって住みやすい環境の発展報告書(2015)を発表した。同報告書によると、中国では高齢者にとって住みやすい環境づくりはまだ初期段階。関連の公共政策のサポート体系もさらなる整備が必要で、地域によってもばらつきがある。高齢者にとって住みやすい環境づくりのためのプロジェクトも市場の需要を完全に満たしておらず、高齢者にやさしい公共の環境も形成されるのに至っていない。人民日報が報じた。
統計によると、2014年末の時点で、中国の60歳以上の高齢者人口は2億1200万人で人口全体の15.5%を占めていた。50年までに、その数は4億8300にまで増加し、人口全体の34.1%を占めるようになると見られている。国民の3人に1人は高齢者になる計算になる。中国老齢科学研究センターの王深遠・センター長は、「高齢者にとって住みやすい環境は、人口の高齢化に伴って生まれた新理念。その環境づくりは、全ての国民の高齢期の生活の質に関わる」と指摘する。
同報告書は、「中国のコミュニティの高齢者にとって住みやすい環境のレベル向上は急務で、制度制定や関係政策を通して、その環境づくりを展開し、基準となる体系などの対策を講じ、高齢者にとって住みやすい環境づくりを推進していく必要がある」と指摘している。
「人民網日本語版」2016年2月25日