2015年はどのような出来事が消費をめぐる苦情の注目点になっただろうか。中国消費者協会は25日、15年に全国の消費者団体が受理した苦情の状況を発表した。人民日報が伝えた。
▽通信販売の苦情が頻発
消費者の苦情が多発したのは、インターネットショッピングやテレビショッピングを代表とする通信販売だった。15年に全国の消費者団体が受理した通信販売への苦情は約2万件に達し、そのうち販売サービスに関する苦情が約7割を占めた。
ネット通販プラットフォームやテレビショッピングだけでなく、大流行した個人間でやりとりするウィーチャットビジネスも苦情が集中する難しい分野になりつつある。同協会の董祝礼副事務局長は、「ほとんどのウィーチャットビジネスは個人対個人の取引行為であり、政府の監督管理に組み込まれてからそれほど時間が経っていないため、まだ多くの問題を抱えている。第1に、ウィーチャットビジネスには信用保障システムがなく、消費をめぐるトラブルが発生しても、消費者の権利保護が難しい。第2に、ウィーチャットビジネスには虚偽の宣伝行為がみられ、実物と宣伝とが一致しないことがある。第3に、一部のウィーチャットビジネスは好評価を寄せるとプレゼントがもらえるキャンペーン(積賛)などを展開するが、約束が守られないことがある」と話す。
▽国境を越えた消費への苦情が激増
国境を越えた消費が流行すると、問題も起きるようになった。海外通販や海外での代理購入といった新しい消費スタイルが次々に誕生し、国境を越えた消費への苦情が激増している。
董副事務局長は、「中国には国境を越えた消費の権利保護メカニズムがまだ構築されておらず、権利保護は非常に難しい」と指摘する。