宋代(960—1279年)の沈没船「南海1号」の船体が数年前に引き揚げに成功し、注目を集めた。同船は貨物を満載した沈没船で、中国東南部の港湾で積み荷後、南・西アジアとの貿易活動に向かう途中で海底に没した。人民日報が伝えた。
2016年1月5日までに、1万4千点以上の文化財、2575点の標本、55トンの凝結物が見つかっている。うち磁器は1万3千点以上、金器は151点、銀器は124点、銅器は170点、銅銭は約1万7千枚で、大量の動植物の標本や船の破片などが見つかっている。
同船は1987年に見つかった、中国で今まで発見されているうち最大の宋代の沈没船だ。同船の引き揚げ作業では、沈没船の船体、船内の文化財、周辺の汚泥を固定する箱が用いられ、分散した壊れやすい文化財を一体化させた。これを一度で釣り上げ、人が管理できる水中環境に移し替え、科学的な水中発掘調査と保護を行った。同船は博物館に入ると、それまでの海底環境に似た水の中で保護された。専門的な作業員は室内で、沈没船の科学的な発掘と保護を続けている。作業は一般開放中。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年1月11日