中距離旅客機の研究開発・製造能力は国の航空産業の水準をはかる重要な指標であり、その国の総合力を示す重要な指標でもある。2日、7年に及ぶ設計・製造の取組の末に、中国が独自に研究開発した中距離旅客機「C919」が上海市浦東新区祝橋にある中国商用飛機有限責任公司の組立製造センターでラインオフした。これは中国が中距離旅客機の研究開発から製造に至る能力を備えた世界でも数少ない国の一つになったことを意味する。C919はすでに517機を受注した。
C919がラインオフすると、エアバスをはじめとする世界の航空産業大手が祝辞を述べ、「これは世界の航空発展史におけるまた一つの重要な出来事であり、競争が世界の航空産業の絶えざる進歩を推進する」との見方を示した。
エアバス中国法人はコメントを出し、「中国のC919第1号機がラインオフに成功した今、エアバスは中国商用飛機公司のすべての関係者に心からの祝辞を述べる。この世界航空発展史における重要な日は歴史に刻まれるだろう。この一里塚の意義をもった重要な成果の獲得から、中国商用飛機グループの絶え間ない努力と集中力、そして航空産業に対する愛情がうかがえる。エアバスは、中国商用飛機が市場での強力なライバルとなることを確信する。競争は業界全体の発展を促進する重要なパワーだ」と述べた。、
もう一方の大手・ボーイング社は公式ブログを通じて、「中国商用飛機のC919オフラインを祝福する」と述べた。
C919プロジェクトのサプライヤーであり協力パートナーである米ハネウェル社のアジア・太平洋エリアのブライアン・グリアー総裁は、「C919の誕生は私たちと中国商用飛機との共同の努力の結晶だ。私たちはC919が来年に初飛行に成功することを期待し、熱く待ち望んでいる」と述べた。中国商用飛機とハネウェルとの協力には長い歴史があり、ハネウェルは2010年からC919の4つの重要システムのサプライヤーに相次いで選ばれた。飛行制御システム、車輪・ブレーキシステム、補助動力装置、ナビゲーションシステムだ。