第3に、中国はTPPの状況を客観的に判断している。TPPの5年余りの交渉は困難を何度も経験し、今回の会議も順調ではなかった。10月1日に終了予定だった交渉は、敏感な問題で各国が妥協できなかったため、再三延長された。今回の妥結は1つの節目に過ぎず、各国での批准過程にも多くの試練があり、敏感な問題が論争を引き起こす可能性があり、依然不確定性に満ちている。
第4に、中国は国際経済・貿易分野において中国を封じ込めるいかなる企ても成功しないことを十分に分っている。10兆のGDP規模を持つ世界第2の経済大国である中国市場は世界各国にとって極めて重要であり、すでに多くの国々にとって軽視できない協力パートナーとなっている。米国政府も中米が経済面での相互依存を深化し続け、対中協力を積極的に拡大する米国の生産者が増えていることをはっきりと分っている。同様の理由で、TPPの他の参加国も中米のどちらか一方の側につくことは困難だ。例えば2013年と2014年、中国は2年続けてシンガポール最大の貿易相手国となり、シンガポールも2年連続で最大の対中投資国となった。
第5に、中国は開放・協力が時代の潮流に合致すると常に確信している。国際経済秩序はより公正で合理的な方向へ発展すべきであり、世界は共同体構築の方向に向けて邁進している。もしTPPが潮流に逆行し、経済分野で「ゼロサムゲーム」をして他国を損なうのなら、自らの利益にもならない。共同発展、互恵・ウィンウィンこそが貿易ルールの正しい解だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年10月8日