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国慶節の訪日人気、一方で日本側の受け入れ能力のボトルネックも

人民網日本語版 2015年10月05日15:10
国慶節の訪日人気、一方で日本側の受け入れ能力のボトルネックも

国慶節(建国記念日)連休に数多くの中国人観光客が日本を訪れていることが両国で話題となっている。中国人観光客を始めとする外国人観光客がここ数年大幅に増加していることを受け、日本の政府や商店が様々な措置を講じて外国人観光客を呼び込む一方で、日本の主な観光地区は受け入れ能力が次第に限界に達し、ホテル、観光車両、ガイドなど観光資源が不足している。日本の観光市場に詳しい業界関係者によると、受け入れ能力の不足は日本の観光製品、観光サービスの価格を押し上げ、サービスの質が下がり、コストパフォーマンス上の優位が弱まっている。こうした中、観光客は観光のルートや時間を理性的に選んで、ピークを避けるべきだ。業界も様々なルートを開発して、観光の質を高めるべきだ。

■国慶節には中国人観光客が最多に

免税店LaoXの銀座XITMELSA支店では多くの中国人団体観光客が家電、化粧品、食品を購入し、店内では中国語の分る店員が対応している。中嶋拓人副店長によると、中国人観光客に最も人気があるのは炊飯器、空気清浄機、マグボトル、便座などだ。LaoXは9月に8つ目の支店を開店した。今年の国慶節期間の売上は前年同期比3割前後増加する見通しだ。ここ数日、日本メディアは中国人観光客の「爆買い」について多く報道しており、空港や銀座などで中国人観光客を撮影する姿が度々見られる。日本世論は、多数の中国人観光客の訪日は日本経済を一定程度押し上げるととともに、日本人の生活環境にも影響を与えると考えている。日本政府観光局の統計によると、2014年までの中国人観光客の訪日数は各国・地域で最多ではなく、韓国より少ないし、大陸部からの観光客は台湾地区よりも少ない。だが中国人観光客は伝統的連休を利用して多数が集中して団体旅行を行い、購買力も高いことから、日本メディアに注目されている。

■今年の国慶節に上半期のような「激増」は見込めず

中国国家観光局日本代表処の張西龍処長によると、中日間の直行航路の開通により、中日都市間の「ドアツードア観光」が実現したことで、中国中西部の二・三線都市の訪日観光客数が顕著に増加した。一方で、今年の国慶節連休中の訪日中国人観光客数に昨年のような急増はないとの認識で中日観光業界は一致している。北京五洲行国際旅行社の杜驚鴻・日韓部経理は「上半期に訪日中国人観光客が急増したため、当初旅行会社は国慶節連休期間の日本観光市場に大変期待していたが、予約状況を見ると、実際の状況は想像したほど良くはない」と指摘。張氏によると、今年の国慶節連休期間の日本観光は「満員」でもなければ、心配されたような金融市場の変動による大幅な減少もないという。

■ホテル、車、ガイドの不足が招く観光客受け入れ能力の不足

張氏によると、訪日外国人観光客の大幅な増加に伴い、ここ3年で日本の人気観光地の受け入れ能力の不足が明らかになっている。「昨年、日本全国のホテルの平均利用率は80%で、東京は90%を超えた。これはすでに極めて高い利用率だ」。張氏はホテルを例に、日本の観光受け入れ能力の飽和状況について説明した。張氏によると、近年日本ではホテル、観光車両、ガイドなど観光関連の全ての商品やサービスの価格が上昇しており、今年は特に顕著だ。価格上昇のしわ寄せは最終的に観光客に来る。これも国慶節連休中の訪日中国人観光客の増加幅が予想を下回った理由の1つだ。受け入れ能力の不足は関連する商品やサービスの価格上昇を招くだけでなく、日本の観光サービスの質の低下も招いている。張氏によると、現在日本の観光業界には、例えば団体旅行客が観光バスの滞在時間を延長する場合、数万円から10数万円の費用を請求するなどの問題がある。中国人観光客は日本の人気観光ルート・サービスの質の低下によって、日本観光に疑問や不満を抱き、高品質で高コストパフォーマンスという日本観光ブランド神話についても次第に理性を取り戻しつつある。張氏によると中国人観光客の訪日市場には大きな変化が起きている。出身地は東部沿海地から中西部へと発展し、観光形式はビジネス旅行から一般観光、教育旅行、サマーキャンプ、交流訪問など多元化している。中国の海外旅行の全面開放により現在では年間の海外旅行者数はすでに1億人を超えている。海外旅行者の増加に伴い、中国人の観光消費観・行為は成熟へと向かっている。日本観光の質を確保するためには、日本が受け入れ能力を強化する以外に、旅行会社と観光客が共に合理的な計画と選択をする必要がある。(編集NA)

「人民網日本語版」2015年10月5日


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