真夏日にオフィス内でクーラーを使う。これは快適なことのように思われるが、多くの女性は快適ではなく寒いと感じている。
オランダ・マーストリヒト大学医学センターの最新の研究結果によると、女性の方がオフィス内の気温が低いと感じることには科学的な根拠がある。大多数の公共の場のエアコンは、男性が快適と感じる温度に設定されている。女性の体温は男性を下回るため、オフィス内の気温が低すぎると感じがちだ。
研究者は、「世界各地の室内温度基準は、1960年にアメリカ暖房冷凍空調学会が発表した基準に基づいている。この基準は気温、風力、相対湿度、服装、代謝熱の放出といった、さまざまな要素を総合的に加味している」と指摘した。
男性と女性の皮膚表面温度は約33度を維持しているが、女性が快適と感じる気温は25度、男性は22度だ。この気温に対する感覚の差は、生理的な差によって生じる。女性は一般的に男性よりも小柄で、筋肉が少なく脂肪が多い。筋肉は脂肪よりも多くの熱を生み出すため、女性のほうが熱生産量が少ない。
また女性の基礎代謝量も、1960年の基準を大幅に下回っている。これらの研究成果は、現在の気温に関する基準が、女性にとって低すぎることを裏付けている。
研究者はこれらの研究結果に基づき、女性の気温に対する感覚に従い、オフィス内のエアコンの温度を設定すべきだとしている。そうすれば、エネルギー消費量を削減し、運営費を節約できるだろう。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年8月6日