中国産映画は前代未聞の快進撃で7月を迎えた。
今年の前半、「ワイルドスピードX7」「アベンジャーズ2」「ホビット:行きて帰りし物語」「ジュラシックパーク4」などのハリウッド大作が封切られ、中国の映画市場の全体的な興行収入もそれに引っ張られ上がったと同時に、中国産映画にも衝撃が走った。6月30日までで、全国の映画の興行収入は203億6千万元(約4158億4千万円)で、そのうち中国産映画の興行収入は95億4千万元(約1890億6千万円)で、市場シェア率は46.9%に過ぎなかった。
6月26日、中国産映画「橫衝直撞好菜塢」(ハリウッドアドベンチャーズ)の封切りをもって2015年の夏期の映画期間が始まった。ハリウッド大作がない「中国産映画保護月」の間、中国産映画は観客に何を見せることができるのか?中国映画市場は強気を維持できるのか?
7月、中国産映画も熱狂の嵐
陳凱歌(チェン·カイコー)監督の喜劇、カンフー時代劇「道士下山」と児冬昇監督でエキストラに焦点を当てた「我是路人甲」が封切られ、すぐ後に続くのが青春映画「梔子花開」と「小時代4」で、「新人」監督の何炅氏の「処女作」も若者の映画への情熱にアッと言う間に火がついた。中国産映画「帰ってきた孫悟空」はさらに逆襲するように映画市場に参入し、口コミが広がるにつれ、上映率や入場率ともに上がり続け、業界内外からは中国アニメ映画に一里塚を築いたと称された。7月26日までで、興行収入は6億7400万元(約134億円)を突破し、米国のアニメ映画「カンフーパンダ2」の中国アニメ映画の興行記録を塗り替えた。
本格的な人気爆発のきっかけとなったのは「捉妖記」の封切からだ。この映画のストーリーは「聊齋之宅妖」からのもので、妖怪のイメージは主に「山海経」からヒントを得て、さらに「リアル+CG」のスペシャルエフェクトから、業界関係者から「中国映画業界においての新たなベンチマーク」と称され、ビジュアルやサウンド効果もハリウッドの大作に見劣りしない。
「捉妖記」は7月16日の上映初日の6時間で億単位の興行成績を達成し、初日は1億6千万元(約31億円)を突破し、中国産映画の初日の興行成績の記録を塗り替えた。7月26日までで13億73万元(約27億32万円)にまで達し、「人在囧途之泰囧」(ロスト・イン・タイ)が樹立した最高興行収入の記録を突破した。