国務院法制弁公室は「中華人民共和国家庭内暴力防止法(意見聴取稿)」(以下「意見聴取稿」とする)を公式ホームページにて発表、家庭内暴力の対象範囲を初めて明確に示した。中国新聞網が伝えた。
意見稿では、恋人や同居人、元配偶者といった関係者間の暴力行為も、一般社会構成員間の暴力行為と実質的な区別はないとし、治安管理処罰法、刑法などの法律で対処するとしている。また、家庭内暴力により治安管理違反行為となった場合は、公安機関により法に基づき治安管理処罰で対処し、犯罪行為となった場合は司法機関により法に基づき刑事責任を追及するとしている。
意見聴取稿は国家と社会各方面の家庭内暴力防止における責任を規範化したもので、国家の家庭内暴力に対する「ゼロ容認」の姿勢を示すものである。
意見聴取稿第三条では、家庭内暴力防止は社会全体の共通の責任であるとし、第四条では、各級人民政府は家庭内暴力防止への取り組みを強化し、経費を保障し、各級政府の女性児童担当機関は家庭内暴力防止を牽引する部門とならなければならいとしている。この他、意見聴取稿は家庭内暴力の予防と処置の二つの章で各部門の具体的な責任について多くの紙幅を割いて規定している。(編集IM)
「人民網日本語版」2015年7月30日