2015年7月29日  
 

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東芝不正会計が映し出す日本製造業の苦境 (2)

人民網日本語版 2015年07月29日08:33

第二に、一部の日本企業は誤った認識で判断を誤り、最終的には失敗した。長年にわたり、日本企業の多くが自分たちは「高い技術がありながら低い利益にあえいでいる」との誤解を抱き、シャープはその典型だった。シャープは自分たちは先端技術を備えていると自信をもち、市場に対し尊大に振る舞ったが、価値を決定するのは需要だということに気付かなかった。幅広く応用された技術こそが真の技術なのだ。これはトヨタが最近、5680件の特許技術を一斉公開したことの理由でもある。

日本の製造業が大挙して下り坂を転がり、日本政府もこれをどうすることもできない。4年前にオリンパスの不正会計事件が起きた際、東京証券取引所は「影響は大きくない」として強制的に市場から撤退させる決定を下さなかった。これは市場ルールに大きく違反し、投資家の権利を幅広く損なうものだ。その後明らかにされた真相から、日本の政界や商業界からの根回しや圧力があったことが明らかになった。こうしたわけで、東証が今回の東芝のスキャンダルをどのように納めるか、懸念せざるを得ない。

アベノミクスが実施されると、23兆円を超える海外資本が日本市場に流入し、日本経済を支える重要なパワーになった。それだけではない。外部需要は日本の経済改革が成功するには欠かせない要素であり、東芝の財務スキャンダルが適切に処理されなければ、日本市場の信用は大幅に損なわれ、日本の経済改革の成否にもかかわってくる。

注目すべき点もある。村田製作所をはじめとする日本の部品メーカーは、米国、中国、韓国などのメーカーと密接に協力し、共同でイノベーションを進め、新たなパワーとなっている。古い観念をうち破り、グローバル化の流れに従い、国境を越え、業界の枠を越えた共同の開放的なイノベーションを重視するのだ。こうした姿勢は日本の製造業が苦境を脱するための重要な突破口になるとみられる。(編集KS)

「人民網日本語版」2015年7月29日


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