日本の食糧自給率は40%にも達せず、毎年大量の穀物やその他の食品を外国から輸入しなくてはならない。日本の消費者は食品の安全性に対する関心が高く、メディアはしょっちゅう輸入食品の安全問題を取り上げる。東京都が発表した2011年度の規定違反調査の結果をみると、日本の国産食品の規定違反率は輸入食品の1.73倍に上る。輸入食品では中国産の占める割合が最も大きい。日本が発表した検査結果によれば、中国産食品の規定違反率は平均レベルを大幅に下回る。13年は0.3%で、米国産食品の3分の1、タイ産食品の2分の1、韓国産食品の5分の3だ。「環球時報」が伝えた。
それでは日本は輸入食品の安全性を、とりわけ中国産食品の安全性をどのように確保しているだろうか。この問題に答えるには、日本の輸入食品安全検査制度について考える必要がある。
日本の「食品衛生法」の規定では、輸入されるすべての食品、添加物、調理器具、パッケージ用品、子ども用玩具について、輸入企業はロットごとに厚生労働大臣に報告しなければならないことになっている。全国に32カ所ある検疫所を食品の監視窓口として報告書を提出し、モニタリング検査を受ける。検査の内容には、抗生物質、残留農薬、添加物などの含有量がどれくらいか、安全性の検査に合格していない遺伝子組み換え食品を使用していないかどうか、放射性物質が基準値を上回っていないかどうかなどが含まれる。
検査で規定違反があるとされた食品は、一律に廃棄されたり輸出元国に返品されたりする。
日本の輸入食品安全検査制度を俯瞰すると、法律・法規が整備され、しっかりと執行されているほか、いくつかの注目すべき点がある。第一に、輸入食品の安全問題を輸出国の生産段階から考えることだ。同省は食品の安全に関する規定を外国の在日本大使館、輸入企業、輸出国の政府関係者やメーカーに速やかに伝達し、インターネットでも公表する。輸出国と二国間合意を結び、輸出国の政府関係者と食品生産者向けに説明会を開き、日本の食品衛生の規定を紹介し、海外の生産現場で衛生管理を強化する。