6月28日午後、湖北省襄陽市高新区紫貞派出所管轄内の銀行に、リアルな警察官の掲示板が登場した。この警察官は銀行を訪れた市民に対し悪質な詐欺の手口に騙されないよう注意を呼びかけている。
昨今悪質な詐欺の手口が横行している。22日、紫貞派出所に被害届を出しに来た李さんは詐欺集団の悪質な手法に騙された市民の一人だ。李さんによると、仕事時間中に上海市公安局の警察を名乗る男からの電話を受け、「李さんの個人情報が盗用されマネーロンダリングに使用されているので、すぐに銀行の口座番号と暗証番号を提供し、調査に協力せよ」とのことだった。メールには「拘留証」なるものまで届いていたという。ただならぬ情況に李さんは慌てて銀行ATMに向かい、相手が指定する「セーフティ口座」に2万元(約40万円)を振り込み、振り込みが済んだ時点で騙されたことに気づいたという。
紫貞派出所としては、調査を進めると同時に、同様の手口は市内で横行しており、防犯宣伝も繰り返し行っているにも関わらず、なぜ依然騙される人がいるのかと嘆くほかなかった。
警察と銀行側が話し合った結果、防犯宣伝方法の多くがマンネリ化し、宣伝の多くが市民の目に留まっておらず、詐欺防止に役立っていないという結論に至った。
これを受けて紫貞派出所は、本物の警察官の写真を撮影し、等身大の「リアル掲示板」を作成、毅然とした姿でATMの前に立ちはだかり、騙されて振り込むその一歩手前に「警察官の姿」を目撃してもらい、呼びかけを細かく読んでもらい再発防止につなげたいとしている。(編集IM)
「人民網日本語版」2015年7月14日