寝ている時に誰かがノックをしたが起きたくない、寮の部屋の中に誰もいないが自分も鍵を持っていないので寮長に頼むしかない――。大学で学生寮を利用したことのある人ならば、こんな経験があるはずだ。重慶郵電大学の学生寮で、2人の大学生が作ったスマートブルートゥースキーが、このやっかいな問題を解決した。寮の利用者は携帯電話で簡単な操作を行うだけで、離れた場所からドアを開けることができる。重慶商報が伝えた。
この鍵を開発したのは、同校のマイクロエレクトロニクス専攻の宋俊霖さんと胡小竜さん(大学3年生)だ。宋さんは携帯電話を取り出し、記者に説明してくれた。彼は自ら開発した携帯アプリ「スマートキー」を開き、ドアの鍵の近くに取り付けられた装置とブルートゥースで連結した。さらに携帯電話のホームキーで指紋認証を行うと、装置が指示信号を受信し鍵を開けた。こうしてドアが簡単に開かれた。
宋さんは、「鍵も携帯電話も持たず、ゴミ捨てに行ったり宅配便を取りに行った場合に、風が吹きドアが閉じられてしまった場合のために、ノックにより鍵を開ける機能を追加した。この機能を使えば、制限時間内に特定のノックの仕方をすれば、携帯電話を使わなくても開くことができる」と説明した。
胡さんによると、二人はマイクロエレクトロニクスを専攻している。胡さんはスマートブルートゥースキーの開発で「ハード」、つまり具体的な製作を担当し、宋さんは「ソフト」、つまりプログラミングを担当した。
宋さんによると、彼らが手作りしたスマートブルートゥースキーの製作費は約100元(約2000円)。現代のスマートホームの需要を満たすため、彼らはこの装置に気温・湿度・大気質を測定する機能を追加した。「手作りのためデザイン性は劣るが、改良後に特許を出願したい。提携意向のある企業があれば、生産を実現したい」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年7月7日