大陸部は6月1日から一部の日用消費財の輸入関税税率を引き下げる。衣類や化粧品などが含まれ、平均引き下げ幅は50%を超える。香港の業界関係者は、「この引き下げにより大陸部住民の香港での買い物に対する意欲は低下するとみられるが、それでもなお『買い物天国』香港の吸引力はなくならない」と話す。新華社が伝えた。
香港小売管理協会の麦瑞瓊代表は、「今回の関税率引き下げ幅は平均50%以上で、これまでの20~30%を超える。今回は日用品の関税が引き下げられ、大陸部と香港の商品価格が接近することになる。香港を訪れる大陸部からの買い物客の数に一定の影響が出ることは確かだ」と話す。
だが麦代表は、「大陸部の人にしてみれば、香港で売られている商品は種類が多く、たくさんそろっており、香港での買い物には今後も一定の吸引力がある。それに香港に来れば買い物と一緒に観光や遊びも楽しめる」と指摘する。
百貨商業雇員総会は、「今後は大陸部からの買い物客が香港に来てもこれまでのような大量買いはしなくなり、化粧品を取り扱う店と薬局が一番大きな打撃を受けるが、長期的な影響についてはしばらく様子をみる必要がある」との見方を示す。また化粧品やスキンケア製品を販売するチェーン店は、「大陸部の今回の措置が香港の化粧品市場に与える影響はそれほど大きくない」と予想する。
大陸部の買い物客は、「大陸部で関税が下がっても、香港の免税価格とはなお開きがあるので、やはり香港に買い物に行くだろう」と話すが、しょっちゅう香港で買い物している深センの買い物客は、「大陸部と香港の商品価格が同じようなものなら、大陸部で買う方を選ぶ」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年5月27日