日本での「お花見シーズン」が近づくに伴い、訪日ビザを申請する中国人観光客が激増している。もともとはピンクの背景に桜のデザインが施されている日本入国ビザも、「臨時バージョン」への変更を余儀なくされた。また、中国清明節(今年は4月5日)前後は、日本のホテルの予約件数が激増、旅行会社主催のパックツアーは軒並み超満員になっている。北京晨報が伝えた。
在上海日本総領事館はこのほど、オフィシャルサイトにおいて、「日本を訪れる中国人観光客が急増している状況にともない、3月11日より当面の間、観光ツアーで日本を訪れる中国国民のビザは、『無地の臨時バージョン』を使用することとした。また、従来のタイプのビザも引き続き有効」と通知を出した。
日本で桜が満開になる4月、「お花見ツアー」が各旅行会社の主力商品となる。「お花見ツアー」はここ数年、高齢者を含む各年齢層の中国人観光客に極めて人気が高い。康輝旅行マーケティング部の佟君・シニアディレクターは、「旅行期間が比較的短期間で価格も手ごろな日本向けツアーは、高齢者に人気がある。また、若者は、観光やレジャーのほか、ショッピングも大きな目的だ。旅行会社も、日本や韓国など近場の海外旅行市場に着目したことから、日本向けツアーが思惑通り大ブームとなった」とコメント。今年の春節(旧正月)期間中の観光関連データによると、日本を訪れた中国人観光客の総数は45万人を上回った。
海涛旅行、衆信旅行、康輝旅行など複数の旅行会社によると、「日本お花見ツアー」は、例年に比べ、かなり人気が高まっているという。海涛旅行マーケティング部の孫麗嬋・シニアディレクターは、今年の日本向け旅行を、「超過熱」と表現、「日本行きフライトの予約状況は軒並み満席、京都の民宿の宿泊料金も数千元に跳ね上がっている。これらの現象は、まったくもって予想外だった」と話した。
携程旅行網で日本のホテルの4月宿泊分の予約状況を検索してみると、東京の立地条件がかなり良いホテルの多くはすでにほぼ満室状態で、シングルルームの残室が少しあるだけだった。4月1日から28日ごろまで、同サイトが扱うホテル556軒のうち、空室があるのは5軒のみ。京都のホテルはさらに厳しく、177軒のうち空室があるのはわずか2軒。孫氏は、「お花見シーズンに個人旅行に行きたい人は、まずホテルを押さえてからスケジュールを立てると良い。さもなければ、『宿無し』になってしまう」と注意を促している。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年3月16日