カンターグループがこのほど発表した「中国ソーシャルメディア影響レポート」によると、昨年と比較して、ソーシャルメディアについて肯定的な見方をする人の割合が12%も減少した。
ネット環境から離れられない中国人が増える中、ソーシャルメディアが自分の生活の他の重要なことに割く時間を奪っていると感じる人も多くなってきている。
変化は数字にも現れている。わずか1年で、ソーシャルメディアに対し肯定的な見方をする人の割合は12%も減少し、64.7%となった。
他国でも似たような状況は起こっているが、世界で最も成長スピードの早い中国市場での情勢の変化は注目に値する。今回の調査によると、中国では携帯でネットをする人の割合が高く、ソーシャルメディアのユーザーも他国より年齢層が低いという結果が出た。
人々がソーシャルメディアに関心を失っている理由は、それが読書の時間を奪っているからだという。他には、プライバシーの侵害、睡眠不足になり、健康に悪いといった理由が挙げられた。
今回の調査の責任者は、「ソーシャルメディアが新鮮味を失い、魅力を失うようになってきた。ソーシャルメディアは中国人の生活に入り込み、その結果、人々はそれに時間を費やしすぎていると感じるようになった。彼らが受け取っているのは、質の悪い、どこかからコピーしてきただけのコンテンツだ」と語る。
ソーシャルメディアがプラスに働くのは、それが現実生活のストレスを和らげてくれることにある。過半数の人がそれを認めており、ソーシャルメディアによって生活が便利になり、交際範囲が増えたと感じている。
レコードチャイナ 2015年3月13日