湖北省の郭さんの両親は、数カ月の長期旅行に出ることが多く、出掛ける前になると、泥棒のために、手紙を添えて新札の100元(約1900円)をテーブルの上に置いておくという。荊楚網が報じた。
郭さんは「両親は元々教師で、退職後旅行によく出掛けるようになった。10年前から、旅行に出かける際には、手紙を添えて100元をテーブルにおくというのが恒例となった」と語る。
今年は、深センの元同僚の家に春節(旧正月、今年は2月19日)明けまで2カ月間遊びに行くことになったといい、300元と共に、「実家を離れて生活するというのは本当にたいへんでしょ。もうすぐ春節。両親に会いたいでしょ?私達はもう退職し、年金も少ない。このお金で実家に帰る切符を買ってください。春節が終わったら、ちゃんとした仕事を探さなければなりませんよ」と書いた手紙を添えたという。
筆者は5日、郭さんの母親・王さんと連絡が取れた。王さんは取材に対して、「2010年の夏に旅行に出掛けた時、そのお金と手紙が本当になくなっていた。床には足跡がしっかりと残っており、テーブルの所で止まっていた。家の中の他の場所は荒らされていなかった。実際には、家の中には盗るようなものは何もない。ただ、教師をずっとしていたため、『人間の始め、元々の素性は善』という言葉を信じている。誰でも、道を誤りそうになった時に、誰かが引っ張ってあげれば、なんとかなるもの」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年2月6日