お隣の国・日本では、地方政府が家余り問題に頭を悩ませている。新築住宅の増加、人口減少、高齢化の進行などで、日本の多くの都市では住宅過剰の問題が出現し、地方政府の心配事になっている。
日本の総務省がこのほど発表した「住宅・土地統計調査」によると、2013年末現在、日本の世帯数は約5240万世帯で、住宅総数は6063万戸だ。1世帯1戸として計算すると、820万戸が空き家になっている。空き家は日本の住宅総数の13.5%を占め、過去最高を更新した。
業界関係者によると、大量の空き家が出現した主な原因は、日本は住宅が供給過剰気味で、住宅総数が世帯数を上回ることにあり、現在は毎年100万戸の空き家が新たに誕生している。また住宅供給の増加により、立地が悪く、設計が古く、周囲の環境がよくない住宅は売ることも貸すことも難しく、その多くは空き家にならざるを得ない。さらに人口構造の変化が家余りを加速させている。出生率の低下で人口が減り、昨年だけでも26万8千人の減少となり、住宅の新規需要が減った。これと同時に、高齢化社会の到来で、身近に子どものいない高齢者は施設で天寿を全うしかなく、空き家数の増加につながっている。
税制度も空き家を増加させる原因だ。土地・家屋に対する固定資産税の規定では、土地の上に建物が建っていさえすれば、税金が優遇されることになっている。日本の土地に対する固定資産税率は1.4%だが、建物があれば約0.024%で、約6分の1に減るのだ。
空き家問題に取り組む富士通総研の米山秀隆上席研究員は、「何らかの措置を取って、新築住宅の増加をくい止め、古い家屋を早急に撤去しなければ、日本の空き家は今後さらに増加し、都市の景観、防災、犯罪率増加の抑制などにマイナスの影響を与える」と指摘する。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年2月4日