軍事医学科学院が18日に発表した情報によると、同科学院の生物工学研究所の陳薇氏が率いる研究チームが独自に開発した組換え型エボラ熱ワクチンが国と軍隊の合同審査に合格し、臨床実験の許可書を取得、今月中に人体実験を行うことになった。これは中国では初めての、米国とカナダに続き世界で3番目に臨床実験の段階に入ったエボラ熱ワクチンで、世界初の2014年型エボラ熱ワクチンだ。人民日報が伝えた。
西アフリカのエボラウイルス感染者は今年すでに1万7900人以上、死亡者は6300人以上に達しており、1976年以来の感染者数と死亡者数の80%・88%を占めた。審査に参加した中国工程院院士の沈倍奮氏、陳志南氏、徐建国氏ら17人の専門家は、「2014年型エボラウイルスは1976年以来で突然変異の速度が最も速く、遺伝子の相同性が97.2%に達しており、初めてアフリカを離れ欧州やアメリカ大陸に達した」と指摘した。
陳氏が率いる研究チームが開発したワクチンは、的を絞った効果的な予防が可能なほか、世界初のフリーズドライ粉剤で、摂氏37度の環境でも2週間以上に渡り安定性を維持できる。同ワクチンは大量生産の技術条件を備え、ワクチンの冷却が難しい西アフリカの熱帯地方での幅広い活用に適している。海外で臨床研究中のエボラ熱ワクチンは、いずれも1976年型エボラ熱のワクチンで、マイナス80度で保存・輸送する必要がある。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年12月19日