中韓自由貿易区が10年間の研鑽を経て、ついに実質的な交渉を終えた。10日に発表された交渉の成果によると、双方は品目基準90%以上、貿易額基準85%以上の関税撤廃を決定した。協定の範囲には、貨物貿易、サービス貿易、投資、ルールなど計17分野の他に、電子商取引、競争政策、政府調達、環境などの「21世紀の経済・貿易の議題」が含まれる。南方日報が伝えた。
中韓自由貿易区が設立されれば、中国のGDPが1-2%、韓国が2-3%上昇すると予想されている。中韓は13億5000万人の人口、11兆ドルのGDPを有する共同の市場を形成する可能性がある。
中国商務部(省)国際貿易経済協力研究院国際市場研究部副主任・研究員の白明氏は、「中韓自由貿易区の合意により、中韓の経済・貿易のハードルが下げられた。双方はさらにより広範囲の相互補完、より深いレベルの介入を実現できる。両国の産業チェーンは今後、より密接かつ確実につながり、産業の深いレベルの協力を実現する。例えば双方の長所に基づき、川上・川下を結ぶ整った産業チェーンを形成することができる。さらに中韓自由貿易区の合意は、中日韓自由貿易区の形成を促す上で有意義である」と指摘した。
それについて白氏は、「韓国と日本は産業の類似性が高い。かつて日本が得意としていた産業は、今や韓国でも発展している。一部産業に至っては日本を超えるほどで、日本を『代替』するのではないかという危機感を日本に与える効果がある」と説明した。韓国国際貿易協会が7月末に発表した報告書によると、韓国企業の今年1-6月の対中投資額は28億ドルに上った。同協会は、韓国の2014年の対中投資額が、2006年ぶりに日本を抜くと予想している。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年11月12日