「ダブル11」(11月11日)を控える中国では、各ネットショッピングサイトなどがキャンペーンを大々的に実施して盛り上がる。しかし、メディアの報道によると、今年は電子商取引(B2C)において、「天猫」と「京東商城」の一騎打ち状態となっていることもあり、例年ほど盛り上がっていないという。広州日報が報じた。
「天猫」と「京東商城」の地位が不変的になっていることに加えて、同イベントに参加する各ショップの目的にも変化が生じている。これまでは、単なる「安売り」の日だったが、今では各ショップの状態を見極め、ユーザーの抱え込みを図る機会となっている。このように、ショップも、同イベントに冷静に対応するようになっている。
一方、消費者も、ここ数年の間に経験を積んだ。特に、価格を比較してくれるソフトなどが登場したことや、ネットショップと価格が同じであることを売りにする実店舗が登場したことで、消費者が冷静になっている。
米国でブラックフライデーと呼ばれる感謝祭(11月の第4木曜日)翌日の金曜日には、感謝祭プレゼントの売れ残り一掃セールが行われ、盛り上がる。しかし、近年同イベントも盛り上がりに欠けている。その理由として、客足がオンラインショップに流れていることや、多くのショップが数週間前からキャンペーンを始めるようになったことが挙げられる。また、中国と同じく、ブラックフライデーの商品価格も魅力を欠くようになっている。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」と価格予想サイト「Decide Inc.」が実施したブラックフライデーのキャンペーン分析によると、「1年のうちで最大の値下げ」とされていた商品の多くは、実際には他の時期にもっと安い価格で購入できることが分かった。その広告を出している店で、もっと安い価格で購入できることさえあった。