カナダ大統領執務室のサイトが8日に発表した声明によると、中国とカナダの両国はこのほど、商業分野及び投資分野での人民元の使用を増やし、カナダにおける人民元市場の安定的で健全な発展を推進するために複数の措置を取るとともに、カナダに北米地域初の人民元オフショア取引センターを設立することに同意した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
同声明によると、カナダ銀行(中央銀行)と中国人民銀行(中央銀行)は2千億元/300億カナダドル(約3兆7300億円)規模の二国間通貨互換協定に調印した。人民元決済業務担当銀行の設立を支援することが狙いだ。カナダ銀行は今後、人民元業務のために緊急流動性支援を提供する。
また、人民銀サイトによると、両国は今後、トロントで人民元決済業務担当銀行を確定するという。
複数の専門家や業界関係者が次のような見方を示す。カナダに人民元オフショア取引センターを設立することは、中国・カナダ両国の経済貿易関係が発展したことの必然的な結果であり、両国の企業や金融機関が人民元建てで国境を越えた取引を進める上でプラスになり、資金の流通を促進し、取引コストを減少させ、両国の経済貿易関係のウィンウィンを実現することになる。これは人民元の国際化プロセスにプラスになり、またカナダの輸出にもプラスであり、経済の対米依存度を徐々に引き下げることにもつながる。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年11月10日