日銀の今回の追加金融緩和を報道するにあたり、ロイター通信など外国メディアは大多数が「予想外」との言葉で、突然の決定であったことを形容した。日銀は今回、政策委員5人の賛成、4人の反対で追加緩和を決定した。人民日報海外版が伝えた。
日銀の決定は米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和の終了を決定した直後に行われた。日銀はFRBからバトンを受け継いだとの見方もある。だが今回の決定が瀕死の「アベノミクス」を救うためのものであることは誰もが分かっている。
専門家の分析によると、「アベノミクス」は厳密に論証された経済政策では決してなく、安倍首相が就任後に政治的必要性から打ち出した急場しのぎの政策である面が大きく、その柱は大胆な金融緩和政策と積極的な財政政策に他ならない。そして両者は短期政策であり、長期的効果はない。
「アベノミクス」の第3の矢は構造的問題に触れ、200余りの政策を打ち出したとはいえ、具体的措置は少しもなく、基本的に現実に即さない空疎なスローガンのレベルにとどまっている。
日本はバブル崩壊後の1990年代半ばにも金融市場救済政策を打ち出し、政策金利もゼロにまで下げた。これによって、日本経済は一度は回復し始めた。だが1997年に橋本龍太郎内閣が消費税率を3%から5%に引き上げると、日本経済は回復のかすかな力を直ちに失い、10年を超える停滞期に入った。
問題の鍵は、安倍政権が経済立て直しの希望を国内消費の拡大に託していることだ。これは日本経済の形態に対する誤った判断だ。輸出型エコノミーである日本経済の活路は国内ではなく国外にある。
安倍首相が就任後、経済発展に主力を注ぐどころか、時代錯誤的で経済発展に有害な一連の行動を取ってきたことは明らかだ。特に領土問題、歴史問題で中韓両国を刺激し、挑発し続けたことで、両国との関係は深刻に損なわれた。そして中国は日本にとって最大の貿易相手国なのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年11月5日