雲南コーヒー取引センターの開業式を行う衛星・市共産党委員会書記(右から1番目)と雲南錦苑花卉産業株式有限公司の曹栄根・董事長兼総経理。
普洱(プーアル)市政府と雲南錦苑花卉産業株式有限公司は9日、雲南コーヒー取引センタープロジェクトの締結式と開業式を行った。同プロジェクトの建設場所に普洱市が本決まりし、プロジェクトが正式に始動したことを示すできごととなった。普洱日報が伝えた。
普洱市の楊衛東・副市長は締結式で、「普洱でのコーヒー栽培はすでに100年余りの歴史を持ち、1980年代からは大規模生産と産業化の発展の道を歩んでいる。普洱市と雲南錦苑花卉産業株式有限公司によるコーヒー取引センターの共同建設は、政府の資源統合と企業の市場運営という強みを充分に生かし、整備された近代的コーヒー取引体系を活用し、雲南に立脚し全国に広がるコーヒー公共取引サービスプラットフォームを構築し、資源の相互補完と強者同士の連合を実現するものだ。コーヒーの価格決定権と品質基準認定の発言権を積極的に勝ち取り、広大なコーヒー栽培農家の利益を守り、市場を調節し、普洱コーヒーのブランドを打ち立て、コーヒー産業の健全で急速な発展を推進するのに非常に重要な意義を持っている」と述べた。
普洱市のコーヒーの作付面積は4.77万ヘクタール、生産量は4.5万トンに達し、いずれも雲南省で最大となっている。市内で工商登録しているコーヒー企業は386社あり、ネスレやスターバックスも普洱市で長期にわたる経営協力を展開しており、コーヒー産業の従事者数は24万人余りに達している。2012年12月、中国果物流通協会は普洱市を「中国コーヒーの都」と名付けた。現在、ネスレやスターバックス、マックスウェルハウス、モンデリーズ・インターナショナル、イカム、ルイ・ドレフュスなどの国際コーヒー企業が普洱市に購買所や購買センターを設立しており、普洱各州市やラオス、ミャンマーなどで生産されるコーヒーは主にこの普洱で取引されている。統計によると、2013年に普洱で取引されたコーヒーは8万トンを超え、全国のコーヒー総生産量の85%に達した。
▽建設の背景
雲南省のコーヒー作付面積は12万ヘクタール余り、生産量は9万トン余りに達し、作付面積と生産量はいずれも全国の98%以上を占め、全国最大のコーヒー栽培・輸出拠点となっている。だが長期にわたって、雲南省で生産されるコーヒーの90%以上は原料として欧州や北米などに輸出されており、国際市場への依存度が高く、国際市場の影響を受けてしばしば大きく変動し、購入難と販売難が繰り返し起こり、コーヒー産業の安定的な発展は見込めない状況が続いていた。
▽建設計画
雲南コーヒー取引センタープロジェクトは、全省統一の戦略計画と配置に基づくもので、コーヒー農家とコーヒー企業に対してサービスを提供する産業プラットフォームの建設を目的とし、本部1カ所と貨物集積センター3カ所、受渡倉庫1カ所からなる。普洱市には雲南コーヒー取引サービス本部と公共取引サービスプラットフォーム、貯蔵センターが建設され、臨滄市・保山市・徳宏州にはコーヒーの一次加工・貨物集積センターが建設され、昆明市にはコーヒーの貯蔵・受渡倉庫が建設される。プロジェクト全体の総投資額は7.5億元に達する計画だ。
▽建設の将来図
雲南コーヒー取引センターは完成後、雲南及び全国のコーヒー産業の中核プラットフォームとして、次の5つの点で重要な役割を発揮することとなる。第一に、世界とリンクした先進的なコーヒーの電子・遠距離大口取引モデルの構築。第二に、国際的な基準と合致したコーヒーの品質と鑑定評価体系の整備と構築。第三に、コーヒー農家とメーカーをターゲットとした全方向的なサービス体系と品質基準体系の構築。第四に、国際基準を指針としたコーヒー関連技術と人材の育成体系の創設。第五に、雲南コーヒーと普洱コーヒーの全国と世界でのブランドの確立と普及。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年7月14日