18日午後1時39分、約600人の乗客を乗せたシルクロード列車「長安号Y206/7便」が陝西省の西安駅を出発した。列車で行くシルクロードの旅が正式にスタートしたのだ。乗客は、西安市を出発して甘粛省の柳園駅や新疆維吾爾(ウイグル)自治区の烏魯木斉(ウルムチ)駅、北屯駅、吐魯番(トルファン)駅を通過。飛天(天女)の故郷と言われる甘粛省敦煌市の世界文化遺産・莫高窟、砂丘が連なる鳴沙山とオアシス・月牙泉、夏は酷暑で有名で降水量も少ないため「火洲」と呼ばれる吐魯番市で約8キロメートルに渡ってブドウを栽培している葡萄溝、ウルムチの絶景が広がる「天池」と呼ばれる湖、天山山脈、季節や天候によって湖面の色が変わる新疆北部の喀納斯(カナス)湖などを、11日間かけて巡る。人民日報が報じた。
西安鉄道局によると、長安号は計14両編成で、食堂車や乗務員用の宿営車のほか、客室車が12両ある。うち、8両は二等寝台車(定員60-66人)で、4両は一等寝台車(定員36人)。計666人を乗せることができる。今年は、中国国内区間だけを走行するが、将来的には国外にも路線を伸ばし、乗客に新しいシルクロードの旅を提供したい考えだ。
シルクロードは全長約7000キロに及び、そのうちの約4000キロが現在の中国国内にある。中国の20以上の都市を含んでいるため、豊富な観光資源がある。乗客は実際の状況に応じて、どこで降りて何を見るかを決めることができるほか、列車の乗り換えなども必要ない。便利かつ安全で、各観光地を余裕を持って巡ることができる。さらに、列車には医師などのスタッフも配備されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年6月19日