李克強総理は昨年の2回の欧州訪問に続き、本日より就任後3回目となる欧州訪問を行う。21日までの日程で英国とギリシャを公式訪問し、英国では中英首相年次会談も行う。
また、中国・ギリシャ海洋協力フォーラムで演説し、中国の「海洋観」について全面的に明らかにする。このような大変適切なタイミングと場で、中国政府が自らの立場を明らかにすることには大変重要な意義があり、中国の海洋強国建設に対する外国の疑問に全面的な回答を示すものになると分析される。
海洋は国家・民族の存続と発展に関わり、「海へ向かえば栄え、海を棄てれば衰える」。中華民族は海洋へ向かってこそ、より明るい展望が開ける。今回李総理は中国・ギリシャ海洋協力フォーラムで演説し、中国の「海洋観」について全面的に明らかにする。
中国国際問題研究所の阮宗沢副所長は「中国は平和的発展の道を揺るがず歩み、領有権や海洋権益をめぐる紛争の平和的方法による処理に一貫して尽力している。中国側は海洋紛争の交渉、政治的対話による解決、各国による互恵・ウィンウィンの取り組みを提言するとみられる」と指摘した。
このところ各国は海洋紛争を注視している。李総理がこの時期に中国側の「海洋観」を明らかにするのはなぜか?阮氏は政治との関係は大きくないと指摘する。ここで言う「海洋観」は、いくつかの紛争のみに注目するものではなく、より大きな範囲の「海洋観」を指すはずだ。「国際海事機関(IMO)本部が英ロンドンにあり、ギリシャも海洋文明であるため、中国はこの機会に自らの見解と主張を明らかにすることにした」。
一方、北京大学国際関係学部の閆瑾副院長は「国際的場を借りて中国側の主張と原則を明らかにするには、確かに良い機会だ。しかも英国とギリシャは共に海洋国家であり、非常にふさわしいタイミングでもある」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年6月16日