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中国開発の人工心臓 ヒツジで61日の生存に成功

 天津の泰達国際心血管病医院に13日午後、特殊なヒツジが現れた。医療設備が体に取り付けられている他は、一見したところ普通のヒツジと変わったところは無いが、このヒツジに設置された医療設備は将来、中国の1千万人以上の慢性心不全患者を救う可能性があるのだ。人民日報海外版が伝えた。

 このヒツジ「天久」には、中国キャリアロケット技術研究院第18研究所と泰心医院が共同開発した第3世代埋め込み型心室補助装置(磁気浮上式血液ポンプ)が設置されており、これまでに61日間にわたり生存し続けている。これは中国における同装置の最長生存期間となる。心室補助装置のバッテリーと制御装置を携帯しながらの自由な活動を実現し、血液ポンプ移植のシミュレーションを達成したのは中国初の快挙であり、中国の同装置開発にとって重要なブレークスルーとなった。

 慢性心不全患者とは、心血管疾患の中でも最もよく見られ、危害が最も大きい疾患の1つ。世界には現在8千万人余り、中国には1600万人あまりの心不全患者がいるが、現在のところ補助循環と心臓移植の他は効果的な治療法が存在しない。心室補助装置は世界的に認められた効果的な治療法で、世界で一般的に使用されている第3世代血液ポンプは、磁気浮上システムによる非接触回転で血液を循環させ、エネルギー消費を抑え、患者の寿命を延ばすことができる。

 中国では現在のところ、国産の心臓補助装置の臨床応用例は無い。国外では同装置の価格が約100万元(約1600万円)に達するため、国内患者は国産装置の完成を待ちわびている。(編集SN)

 「人民網日本語版」2013年5月14日

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