中国人の米国留学、毎年5万ドル超の支出は損か得か？

　留学生の米国経済に対する貢献は毎年200億ドル以上に達するが、そのうち中国人留学生は44億ドル以上の収入を提供している。「留学経済」は、米国経済の回復における新たな注目点になっている。中国経済週刊が伝えた。

　近頃、外国での大学受験、海外留学を選択する中国の高校生が増加している。

　中国教育部が公表したデータによると、2013年には中国国内で約100万人の受験生が、国内での大学受験を放棄した。ある教育研究機関の調査によると、そのうち海外留学を選択した高校卒業予定者は20万人弱に達し、この数値は毎年20-30％のペースで増加しているという。

　◆出国プランのオーダーメイド

　米国は長年に渡り、中国の高校生の間で最も人気のある留学先となっており、米国の大学に留学する人数が全体の約半数を占めている。

　毎年の夏・冬休みは、留学斡旋業者の書き入れ時だ。高校生を対象とする留学説明会を取材したところ、斡旋業者は個人の顧客に対してマンツーマンでプランを組み、米大学試験SAT、条件付き入学、コミュニティ・カレッジの3つのプランにより、米国のビザ取得を保証していた。

　北京金吉利教育集団の担当者は、「海外留学の大前提は、外国語の成績だ。学生がTOEFL、IELTS、SATで良い成績を収めれば、米国上位100校に申請できる。大学選択前に好成績を獲得する時間と精力がなく、成績が米国大学の入学条件をほぼ満たせる場合、米国の大学で外国語コースを選択することができる。このような申請は、一般的に条件付きの入学と呼ばれる」と説明した。

　もう一つのプランは、妥協案のコミュニティ・カレッジだ。米国で大学に合格できなかった学生のうち、一部はコミュニティ・カレッジを選択する。米国のコミュニティ・カレッジには100年以上の歴史があり、その学費は一般的な大学より20-80％安く、一般的な大学と同等の教育品質と学歴を得ることができる。

　◆米国留学、150万元の資金準備が必須

　オーダーメイドのプランには、大量の資金を投じなければならない。

　まずは高額の受験費用だ。学生は一年間で何度も試験を受けられ、その中で最も良かった成績を入学申請の根拠とする。そのため海外留学を希望する高校生は、少なくともTOEFLとSATを2回受験しなければならない。そのうち最も費用がかさむのはSATだ。