上海税関、貿易利便化を推進 ペーパーレス化で時間短縮
【中日対訳】 上海の港湾・空港は昨年、上海港の貨物取扱量・コンテナ取扱量が引き続き世界首位となり、浦東国際空港の貨物・郵便取扱量が世界3位を維持し、全体の輸出入額も1兆元(約16兆2000億円)以上の規模を維持するなど、ターミナルとしての機能と地位がいっそう向上している。5月31日に上海の通関業務に関する指導グループ会議で分かった。人民日報が伝えた。
貿易の利便化を進める上海税関はすでに、企業の信頼度やリスクなどのレベルに応じて異なる対応を行う「分類通関」を管轄区全体で実施している。現在は輸出貨物と輸入貨物の80%が低リスク検査で税関を通貨しており、この場合の手続き時間は従来の15分から7-8分に短縮された。
分類通関を基礎に、上海税関は昨年8月1日から通関手続きのペーパーレス化も試験的に始めた。今年4月末の時点で、上海通関管轄区でペーパーレスで行われた通関業務は全体の27.3%。平均の手続き時間は従来の半日から30秒以内に短縮された。
上海税関はまた、新たな税関監督管理モデルの構築を模索し、税関特殊監督管理区域の機能拡張を推進。航空機・船舶のファイナンスリース業務の発展を積極的に後押しし、保税先物決済や保税倉荷証券による担保、メンテナンス・検査測定など新たな貿易業態の発展を促している。貿易便利化に向けた制度革新の中心である税関特殊管理監督区域は現在、上海が最も多く5種類、計10カ所ある。中国初の保税区、保税物流パーク、保税港区はいずれも上海税関管轄区に設立されている。こうした税関特殊監督管理区域はすでに当初の「政策の飛び地」から地域経済発展の拠点へと次第に成長し、上海の金融、水上運輸、貿易、経済センター構築の重要な受け皿となっている。(編集YT)
「人民網日本語版」2013年6月3日