日本経済 紙おむつのターニングポイントが到来か (2)
日本の「紙おむつのターニングポイント」の他に、中国も一つのターニングポイントに直面している。経済界からは、中国が2013−2015年に「ルイスのターニングポイント」に突入するという声が上がっている。それ以降、中国が長期的に依存していた低コストの優勢は失われる。新たな経済成長方式が確立されていない時期に、中国は注意を怠れば「中等収入の罠」に陥る可能性がある。
理論派にせよ実践派にせよ、紙おむつの販売量だけで日本で大規模な危機が発生すると決めつけるのは、確かに誇張した言い方に聞こえる。しかし別の角度から見ると、ジョージ・ソロスが1990年代に率いたヘッジファンドは、一つか二つの経済指標から出された空売りの合図により、英ポンドとバーツに対して攻勢をかけた。
つまり些細な合図でも、十分に重視する必要がある。しかし中国は、大げさに驚くべき時期に至ったのだろうか。中国と日本がそれぞれのターニングポイントに達したならば、ヘッジファンドのマネージャーはどちらの国の空売りを優先的に選択するだろうか。聡明なヘッジファンドならば、日本を選択するだろう。
その理由は簡単だ。20数年間に渡る低成長と高齢化により、日本が高度成長期に蓄えた優勢がほぼ消耗し尽くされており、米国式の「財政の崖」が間近に迫っている。中国は安価な人件費による優勢が失われているが、これは実際には低所得層の所得増、中国の内需成長を促すことになる。内需主導型の経済成長方式は、産業構造のアップグレードを促し「中等収入の罠」を乗り越えるだろう。その際に、中国に対して空売りを仕掛ける身の程知らずはいなくなるに違いない。(編集YF)
「人民網日本語版」2012年12月11日