EU内部文書「華為・中興にダンピング行為あり」
欧州連合(EU)が先週末に発表した内部文書によると、中国のモバイルネットワーク設備メーカーの華為技術有限公司と中興通訊株式有限公司が、EU市場で不当に低い価格で製品を販売(ダンピング)しており、EUのメーカーに損害を与えているという。華為はこれに対するコメントの中で、同社がEU市場で成功したのは価格が原因ではないとの見方を示した。「京華時報」が伝えた。
同内部文書によると、欧州委員会は華為と中興が公正な市場価格より35%低い価格でモバイルネットワーク設備を販売していることを認めた。モバイルネットワーク設備産業では資金調達が極めて重要だが、華為と中興は中国政府から資金面での支援を受けている。このような中国政府から優遇的な資金援助を受けるといった不公正な業務のあり方は、すべて市場の安定性を破壊することにつながるものであり、元来は非常に競争力に富んでいたEUの産業界に対して競争上のある種の不公正な優位を作り出すものとなる。EUが干渉しなければ、EUの企業はあっという間に破産することになるという。
現在、EUの関係者は次の行動に出るかどうかで話し合いを進めている。EUはまだ次の手を打っていないが、本当に不公正な貿易だとして調査が発動されれば、EUが中国から輸入するモバイルネットワーク設備には高額の関税がかけられる可能性があり、EUの産業界からの訴えがない状況下で欧州委員会が調査を発動する初めてのケースとなる。
報道が伝えたダンピングとの指摘について、華為は次のようにコメントした。同社がEUやその他の市場でいずれもシェアを伸ばしているのは、電気通信事業者によりよいサービスを提供していることの結果だ。華為が成功を収めたのは、先見の明がある技術面でのイノベーションを通じて全体的な運営コストを引き下げることができたからであり、価格を不当に引き下げるという方法を通じてのことではないという。(編集KS)
「人民網日本語版」2012年12月10日