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日本とEUが急接近 EPA交渉が加速 (2)

 日本とEUのEPA交渉は米国が主導するTPP交渉と同時進行で進められている。TPP交渉は年内の妥結を目指しており、日欧のEPA交渉が最終的な妥結に至るには数年がかかるとの見方もあるが、EU側は2014年4月までに日本が非関税障壁の撤廃を進められず、EPA加盟予定国にEPA締結のメリットを認めさせることができなければ、交渉の打ち切りもやむを得ないとしている。とはいえこうした可能性はほぼ排除できるとみられる。現在、日欧双方は非関税措置をめぐって努力を続けている。今月18日には、日本の茂木敏充経済産業大臣と欧州委員会のカレル・ドゥグヒュト委員(通商政策担当)が東京で会談し、EPA交渉では関税の撤廃や引き下げに関する提案を早急に交換することで一致した。

 ▽安倍首相の「価値観外交」

 日本と欧州の交渉は経済協定だけにとどまらず、政治分野での全面的な戦略的パートナー協定も同じように発展している。2010年4月に行われた第19回日本・EU首脳協議で、双方はハイレベルのチームを立ち上げて日欧の各方面の関係の全面的なグレードアップについて話し合うとともに、具体的な実施の枠組を検討することを決定した。今年1月、読売新聞のウェブサイトが伝えたところによると、日本政府はEUとEPA交渉を進めると同時に、全面的な政治協定についての交渉も行っている。日米安全保障条約を除けば、EUと全面的な政治協定を締結したのはこれが初めてのことだ。ある報道によると、交渉を通じて共通認識に達するには2年の時間がかかり、正式な調印にはさらに4年前後の時間がかかり、EPAと同意に調印することになる見込みという。

 注目に値するのは、安倍首相が今年に入ってから、対EU政策をめぐって、中欧や東欧の諸国との関係強化に努めていることだ。今年6月、安倍首相は英国で行われる主要8カ国(G8)首脳会議に出席するに先立って、ポーランドを訪問し、現地で中欧・東欧4カ国(ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキア)との首脳会談を行った。中国社会科学院(社会科学アカデミー)日本研究所の厖中鵬(専門は日本問題)氏によると、こうした国々は後からEUに加盟した国々であり、かつてはソビエト連邦をはじめとする社会主義陣営の一員だった。安倍首相が中欧・東欧諸国との関係を強化していることには、「価値観外交」の色合いが濃厚で、中国の発展を牽制し、押さえ込むことが狙いとみられるが、ここから日本とEUとの関係の新たな変化を読みとることもできる。それはつまり、フランスや英国といった伝統的なEU国との関係を維持すると同時に、新たにEUに加盟した中欧・東欧諸国との関係も強化するという動きだ。中欧・東欧の国々は体制が転換した国であり、経済が相対的に後れている。一方、日本には先進的な技術と潤沢な資金があり、新興EU諸国側も日本企業による投資を願っており、安倍首相が提唱する経済政策「アベノミクス」の成功にとってはプラス材料だ。

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