手を携えて新たな10年間へと向かう中国とEU
中国とEUの包括的・戦略的パートナーシップの構築から10周年にあたり、第16回中国・EU首脳会議が間もなく北京で開催される。過去10年間に中国・EU関係は政治、経済・貿易、人・文化の「三本柱」で発展を続けてきた。双方は政治対話制度を構築し、貿易額は4倍、人的往来は3倍に増えた。また、地域や世界の重要問題の解決に共同で尽力し、世界の平和・安定に建設的役割を果たした。中国・EU関係は世界で最も重要な2者間関係の1つとなっている。(文:宋濤・外交部副部長<外務次官>。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
今後10年間、中国・EU双方は新たな出発点に立ち前進する。中共第18期三中全会が先日成功裏に閉幕した。中国はより大きな政治的勇気と知恵によって改革を全面的に深化し、開放を拡大し、奮闘目標「2つの百年」および中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現することを決意した。EU経済には底打ちと好転の基調が生じ、債務危機の暗雲から脱し始めている。双方の発展がもたらす効果によって、中国・EU関係はチャンスに満ちた新たな10年を迎えることになる。
世界最大の発展途上国と世界最大の先進国共同体である中国とEUは世界構造における2つの重要なパワーだ。双方は共に多国間主義を主張し、国際関係の民主化を提唱し、外交交渉を通じた国際紛争の解決に努力している。こうした相似点によって、中国とEUは世界の多極化を共同で推し進め、グローバルな試練に対処する重要な協力パートナーとなっている。国際情勢の複雑で深い変化を前に、双方は国際政治・経済秩序のより公正で理にかなった方向への発展を促し、世界の平和と繁栄に一層の貢献を果たすべく共同で尽力すべきだ。