安倍首相が10カ国全て訪問 東南アジアで経済成長を牽引
日本の安倍晋三首相は16、17両日にカンボジアとラオスを訪問した。これにより就任から11か月間でASEAN10カ国全てを訪れたことになり、東南アジア重視の姿勢がはっきりと示された。日本メディアは安倍首相のASEAN歴訪について、周辺地域に対する影響力を示して、いわゆる「安全保障」を得ること、東南アジア経済の急成長の助けを借りて、日本経済の成長を牽引することの2点を狙ったものと分析した。
安倍首相は16日、カンボジアのフン・セン首相とプノンペンで会談。共同声明では海洋安全分野で「法の支配」の原則を確立するため連携を強化する方針を示した。安倍首相は日本企業のカンボジアへの投資を拡大し、両国間の直航便を開設することも希望した。
安倍首相はラオス訪問時に「積極的平和主義」と再び強調し、ラオスの外務・国防当局と意思疎通を強化する意向も表明した。また、ラオスの国際空港拡張工事に借款を提供するほか、医療分野で協力を強化する方針を示した。日本の民間企業のラオスへの投資を促進するため、日本貿易振興機構(ジェトロ)の現地事務所を開設するほか、両国間の直航便開設も計画している。
医療業務の海外展開は安倍政権の経済成長戦略の柱の1つとされる。このため安倍首相はカンボジア、ラオス訪問時に、日本の医療・保健事業を懸命に売り込んだ。日本は医療・保健技術、医療保険制度、医療人材育成事業をセットで東南アジアに輸出することも望んでいる。