故宮、火気厳禁に ライター・マッチも持込禁止
北京の故宮博物院は14日、故宮を訪れる観光客による火気類(ライターやマッチを含む)の持込みを同日より一切禁止することを明らかにした。新華網が報じた。
故宮博物院の単霽翔・院長は、「同博物院では、今年5月18日から、敷地内での全面禁煙を実施している。以来、観光客の喫煙は大幅に減り、敷地内で落ちている吸い殻を見つけることはほとんど無くなった」と述べた。
故宮博物院は8月1日、正門である午門の東西にある入場券売り場を正式に閉鎖した。入場券売り場は端門西朝房に集められ、ここの北・中央・南側に計30カ所の販売窓口が設けられた。これにより、販売のキャパシティは87.5%増加し、観光客が入場券を買うために並ぶ時間が大幅に短縮された。また、入場券売り場が南側に移ったことで、ピーク時に牛門外広場が観光客で大混雑する状況もかなり緩和された。
今月1日にオープンした端門ビジターセンターには、休憩用椅子、無料ガイドマップ、スマートフォンによる情報検索システム、飲用水、緊急医療箱、裁縫セット、携帯電話用充電器、貸出用車椅子などが完備され、館内の温度もエアコンで適宜調整されている。
単院長は、「故宮博物院は今後、観光客の見学内容をより充実したものとするため、午門東と西燕翅楼に現代的な展示ホールを、端門にデジタル博物館をそれぞれ建設する。また、開館時間を大幅に延長する」と今後の計画を述べた。
今年5月、1人の男性観光客が翊坤宮正殿に展示されていた「銅鍍金転花水法人打鐘」と呼ばれる清代の置時計を故意に破損した。2カ月あまりに及ぶ修復作業を経て、ほぼ元通りに復元されたものの、2カ所の破損跡は永久的なもので、完全に元に戻すことはできなかった。この事件をきっかけに、故宮博物院内の展示ケースの扉・窓改造作業が加速した。新素材のガラスは、衝撃や破損に極めて強いうえ、従来のガラスより軽く、展示ケースに最適という。
単院長は、「安全性と永続性の高い故宮を建設することが、我々にとって最も大切な責務だ」と強調した。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年8月15日